再現作品
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金沢美大入試問題 再現作品集
金沢美術工芸大学 日本画

鷲山 達也
(金沢高等学校・出身)
「 現時点での私の答え 」 私は高2の春ごろに入塾し、1浪をした後、金沢美大日本画科に合格いたしました。 日本画は今年度から実技試験が着彩描写と着彩写生となりました。鉛筆デッサンの方が得意で、着彩デッサンは不得手な私は途方に暮れる思いでした。しかし、冬休み前に最後に描いた1枚で鉛筆デッサンと着彩デッサン(描写・写生)が完全に繋がりました。それについて話します。 まず、鉛筆デッサンと着彩デッサン(描写・写生)は別のものと区別しすぎるのは良くありません。確かに鉛筆と筆、無彩色と有彩色で描く手段は異なりますが、モチーフそれぞれの形・質感・立体感、そして全体の空気感を描写するうえで見るべきところは、輪郭・明暗・色・影・面・濃淡と同じです。また、鉛筆も筆も終盤になるにつれ立てていくと良いと思います。しかしながら、透明水彩ならではの難点もあります。それは色によって載りやすさ、質感、透明度が違うこと、そして色が濁ることです。これらは枚数をこなすことで安定させることが出来ます。 次に私が苦労したのは時間です。透明水彩は修正が効きにくいため慎重になってしまうのですが、アクリルガッシュでの修正を覚えると最初の段階で大胆に色を載せられるので濁らずに手早く描けるようになります。また、デッサンでの描写力を鍛えるには、やはり観察力と根気です。特に着彩写生ではモチーフのどんなところに魅力を感じ、さらにこのモチーフを見て、自分からどんな感情が湧き上がるかを読み取ることが必要だと思います。私は描く前にモチーフをじっと見つめて頭の中でモチーフの魅力とそれによって溢れる自分の感情を言葉にしてみました。 以上のことは受験生活を経て見出した現時点での私の答えです。皆さんはそれぞれの答えを見つけてください。 最後に先生方や一緒に学び合った仲間たちに感謝します。本当にありがとうございました。
金沢美術工芸大学・油画
今年度は、年間出席率70%以上の油画受験生はいませんでした。
この作品は本校講師による参考作品です。
2022年度 金沢美大入試問題再現作品集
今年度、金沢美術工芸大学入試 合格者の方々より、これから金沢美大を受験する皆様へのアドバイスや、メッセージと今年度入試問題の再現作品をいただきました。
出題の文章・モチーフ名などは、受験生の記憶によるものもあり、詳細については多少異なる処があるかと思いますのでご了承ください。
合格者の氏名、写真、コメントをいただいた作品 、匿名希望の方 、又合格者の都合で再現作品を完成できずに、エスキースをもとに講師が仕上げた作品も含まれています。
金沢美術工芸大学 視覚デザイン

上野 紗梛 (石川県立工業高校・出身)
「 ありがとう! 」
私は 高1の5月から3年間 金美アトリエでお世話になり、無事に現役合格することができました。 高校の試験などでアトリエに行くことができなかったり、スランプや 様々な不安のために 「もうだめだ!」と思ったことも一度や二度ではありませんでした。
それでも こうして合格できたのは、親身になって 時には面白おかしく教えてくださった先生方と、一緒に高め合い笑いあった友人達のおかげだと思っています。
受験期とは、ネガティブで、不安が絶えず付きまとうものだと思いますが、孤独にならず たまには友達と遊んだり、思いっきり好きなことをする時間を作って、気持を休めてください。
辛くても、拠り所がひとつ有るだけで 全然違います。
最後に、今までご指導いただいた先生方、 一緒に頑張った友人達、 本当にありがとうございました。
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1次 : 鉛筆デッサン
「自分の手」と「想定の植物」と「クリップ」を自由に構成し、デッサンしなさい。 -
2次: 色彩構成
「天気」 を感じる画面を自由に構成しなさい。
ただし、数字(0~9)の中から一文字を選び、構成要素として加えること。
金沢美術工芸大学 視覚デザイン

坂口 華杏 (熊本県立第二高校・出身)
「 大切なこと 」
私は 金美アトリエで、一年間の浪人をして 視覚デザインに合格することができました。
私は色彩構成があまり得意ではなかったのですが、先生方のアドバイスを参考に自分の「好き」を突き詰めることで楽しんで描くことができるようになりました。
受験対策のための参考作品ばかり眺めていても、どこかで成長の限界が来てしまいます。
その壁を破るには受験以外のことをするのも大事です。 例えば映画を見る、音楽を聴く、等々…一見 受験にはまったく関係の無いような事でも、色々なことが頭の中に蓄積され、自然にアイデアの引き出しが増えていきます。 それにより絵の構図やアイデアの幅が広がり、心躍る作品が描けるような正のループ生まれます。
これは私の感覚ですが、 「楽しい!」 と思いながら描いた絵は、総じてうまくいきます。
デッサンも色彩も、力みすぎず、目いっぱい楽しんで描くことも 上達するコツの一つだと思います。 最後に 丁寧な指導でわたしたちを鍛えてくださった先生方、一年間共に高め合った友人たちに心から深く感謝します。 本当にありがとうございました。